これからの日本企業に求められる人事制度は、経営戦略に対して最適な組織と職務を設計していくことと私たちは考えます。すなわち企業の存在意義から人財まで首尾一貫した組織戦略の構築するために、人事制度を経営の屋台骨として人と組織を設計する事が重要であると考えます。
経済産業省では、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方として人的資本経営がこれからの経営に欠かせないとしています。同省が今後の人材政策などを検討するために設置された「未来人材会議」で、2022年5月31日に発表された「未来人材ビジョン」では、将来の労働需要の変化を推計した上で、社会システム全体を見直す大きな方向性を二つに整理し、今後取り組むべき具体策としました。
○2030年、2050年の未来を見据え
- 旧来の日本型雇用システムからの転換
- 好きなことに夢中になれる教育への転換
特にJOB Scopeでは、「旧来の日本型雇用システムからの転換」に注目。ではなぜ、日本型雇用システムに課題があるのでしょうか。
未来人材ビジョンでは「かつて日本型雇用システムは、大量生産モデルの製造業を中心に競争力の源泉であり、日本型雇用システムは、右肩上がりの経済成長の下で、長期雇用を前提に長期的な視点に立って人材育成を行い、組織の一体感の醸成や、企業特殊的な能力の蓄積に寄与した」と指摘。しかし、経済成長が鈍化し、日本企業特有の賃金・人事制度の前提とされていた「成長の継続」が見込めなくなった結果、1990年代から日本型雇用システムの限界が指摘されてきたとあります。
これらの問題意識からグローバルスタンダードの人事の仕組みが求められそうです。すなわち、世界標準仕様として日本にも浸透しつつあるジョブ型人事制度です。これは、職務に基づく雇用・組織編制・配置・評価・報酬決定を行うもので、組織設計、職務の定義、報酬設計、個別報酬管理、人財マネジメント等の構成要素から成り立っています。
JOB Scopeでは、これから日本企業に求められる人的資本経営に基づく、グローバル標準人事クラウドサービスとして提供されています。