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組織改革/ジョブ型人事制度

組織の階層別に最適な等級制度とは

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JOB Scope編集部 : 2023年 2月 21日
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企業は成長していく過程で、仕事の幅と責任は増えていくことはご存じでしょうか。一般的に、企業は創業ステージ、拡大ステージ、成熟ステージ、再生ステージと組織の成長や事業の拡大により変遷します。

スタートアップなどを経験しないと、創業ステージに創業メンバーが仕事を何でもやる時期や拡大ステージで、部門や仕事が拡大して成長していく過程で、組織の仕組みやルールが体系化できずにあたふたする経験をした方は多くは無いでしょう。ふつうは成熟した企業、体系化した組織に就職して仕事をする方が普通なので、企業がドラスティックに成長する過程を見る機会は少ないと思います。

しかし、大企業も最初から大きな組織ではありません。必ず創業ステージや拡大ステージを通じて大きくなっていきます。その過程で仕事の幅や責任がどんどん増えてくるのです。その時に、組織作りを経験する方は階層を考え等級で社員を配置していく事になります。

仕事の幅とは、例えば、営業を主体とした企業が、事業を強化していくために販促や広報を担うマーケティングや広報の職種を増やしたり、製造部門が製品の品質も担っていた仕事を、ビジネスの拡大により品質管理の部門を新設したり、企業の成長期においては職種や事業が拡大していきます。

一方で、責任の幅の広がりは、各部門が出来れば統括する部門長だったり、部門の社員が増えれば課やチームに分けて管理業務が増えたりしていきます。役割や職責が縦方向に伸びていきます。

スタートアップ企業が成長ステージに入ると、組織的にはマネジメント層のレイヤーと実業務を主とする一般職層に分かれてきます。さらに、各レイヤーによって階層で区分けして職責や役割を区別することとなります。例えば、マネジメント層であれば、上級管理職と管理職。一般職層であれば、新卒入社後の見習い期間中の社員の区分、一人で仕事が完結できる社員の区分。さらには、一般職の模範となるリーダー社員の区分などです。

さらに昨今の社会のデジタル化においては、DX人材やAIアナリストなどの専門職の採用も事業会社においてみる事ができます。このような専門職の階層は、マネジメントよりは専門技術を追求したいということで、一般職レイヤーからマネジメントレイヤーへ成長するのではなく、エキスパートというコースを作る、複線的な階層を作る事が多くなっています。

では、一般職層・マネジメント層(管理職)・エキスパート層(専門職)の複線型の3つのレイヤーの場合の最適な等級を見てみます。良く言われるのが、マネジメント層は、組織の役割や職責に応じて区分・評価指標に応じた役割等級。一般職層は、成長段階における能力開発となるので職能等級。そして、エキスパート層は、専門職なので職務等級。と3つのレイヤーに応じて等級制度を考えるのが良いとも言われます。一方で、各レイヤーに対して違う等級制度を用いると人事制度の管理や評価がそれぞれ違ってきますので、運用面が大変になる事も事実です。そこで統一的な運用でかつ、社員の成長や仕事、責任の違いを吸収した人事制度が求められます。新制度を作ったり、既存の制度の見直しが必要な場合には、人事制度研修を実施して、報酬・等級・評価制度のしくみと構築・運用の実務ポイントについて理解することが重要でしょう。

複線型階層での等級


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では、各レイヤーの違いを吸収するために、一般職の能力開発、成長過程のレイヤーには、執務態度/コンピテンシーの項目を中心に成長シートを作成し評価できる仕組みです。管理職層には、マネジメントや部門、チームの業績評価を中心とした評価シート。専門職層には、職務とスキル評価にウェイトを置いた評価シートで統一的な職務等級制度で運用できる仕組みを実現しています。詳細なやり方は、企業の人事ポリシーに応じてアドホックで設計できる仕組みで柔軟に対応可能です。

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