リスキリングという言葉がバズワードのように紙面やWEBに登場して久しくなりますが、日本企業は社員のリスキリングに取り組む以前にすべき事があるのでは?という事で、2023年2月にIPA(情報処理推進機構)が公開した「DX白書2023」のデータから考えてみたいと思います。
DX白書2023
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/dx-2023.html
DX白書は、デジタルトランスフォーメーションの進展を背景に、人材と技術の要素、及び戦略の視点で、2021年には「DX白書2021」を公開。その続編として、日本企業と米国企業のアンケートの経年変化、最新動向、国内DX事例の分析に基づいて、DXの取組状況やDX推進の課題などについて2023年2月に「DX白書2023」として公開されたものです。第1部から第5部で包括的に構成されているので、ご興味ある方は上のURLからご参照ください。
本ブログでは、「第4部デジタル時代の人材」のアンケート結果が示唆に富むものでしたので、幾つかご紹介したいと思います。
一部のアンケート結果である点と言う事をお断りしておきますが、結論は、「日本企業は、採用・配置・育成(リスキリング)の以前に、先ずは人材像を明確にすべき」と言うものです。
すなわち、
アンケートでは、
■DXを推進する人材像の設定・周知
また、人材獲得の課題に関して図の通り、
■DXを推進する人材の獲得・確保の課題
引用:情報処理推進機構(IPA) 「DX白書2023」 第4部デジタル時代の人材 JOB Scopeにて作図
とあります。すなわち、人材育成するならスキルを明確に。採用するならスペックを明確に。ひいては、人材像を明確にすべきではないでしょうか。
さらに、下図の人材育成に対する課題でも、
が上位にあげられます。
■DXを推進する人材の育成に関する課題
すなわち、スキルアップへの行動変容と適切な処遇の提供が必要というものです。
次に、DXを推進する人材のキャリアサポートに関しては、
と日本の人材が放置されている現状があります。
■DXを推進する人材のキャリアサポート
本ブログで紹介したデータは、ほんの一部ですが、デジタル社会の今日、混沌として曖昧で複雑なVUCAな社会の今日、「DX白書2023」のアンケートから、人事には以下が求めらるのではないでしょうか?
JOB Scopeは、職務中心とするタレントマネジメントのクラウドサービスで、経営理念から組織・職務定義、人材育成、評価、賃金査定、サーベイが包括的かつシームレスに連動し組織と人材を次のステージに導きます。「DX白書2023」のアンケートからも、先ずは人物像を明確化する。その為には、職務を中心とする人事制度は必要な施策では無いでしょうか?